2024年12・1月号
ライドシェアを知っていますか?
文 有泉 純
有紗
ねーえ霊夢、聞いてよ、
お盆休みの時に知り合いが佐渡に来たんだけど、
タクシー使わないといけない場面があったんだって。
でもなかなか捕まえられなくて、困ったって言っていたよ。
霊夢
タクシーはいざっていう時にはとても役に立つよな。
ありがたい。
でもさ、これは佐渡じゃなくて、
最近あちこちで聞かれるようになったことなんだぜ。
特にコロナが5類に移行し、観光もかつての感じが
戻ってきた現在ではな。
有紗
インバウンドもあるもんね。
ってさ、佐渡もせっかく世界遺産に登録になった
というのに、観光客が来てくれてもタクシー捕ま
えられないとなると、あんまりいい印象持たれな
いんじゃない?
霊夢
そうそう、
最近の有紗は着眼点がいいな。
よし、そしたら今日は、日本版ライドシェアについてだな。
有紗
ねえねえ、
ライドシェアってなあに?
聞いたことないわ。
カーシェアリングのこと?
霊夢
違うよ、有紗。
カーシェアリングも最近になって導入されたものだけどね。
まずカーシェアリングは、短時間で一時的に移動手段として
車を利用するものだ。
自分が望む時間を予約し、自分で車を運転しなくちゃならない。
時間や距離などによって料金を支払う。
両津のタイムズではカーシェアリングができる。
指定のステーション(専用駐車場)に配備されていて、
返却できるようになっているんだぜ。
有紗
レンタカーの簡易版みたいな感じなのね。
霊夢
まあ、そうとも言えるな。
一方で、ライドシェアというのは、
車を運転するために利用するのではなく、
行きたい目的地を共有するものなんだぜ。
海外と違って日本では、いわゆる白タクは禁止されている。
だから日本版ライドシェアは、素人ドライバーではなく、
タクシー会社がライドシェアの運行管理をするなどの条件の
もとで、日本でも導入されたんだぜ。
つまり、規制緩和が進んで、2024年4月からはタクシーが
不足する地域や時間帯などの条件でオーケーが出されたんだ。
佐渡島での限定的な導入は、地元のNPOや住民組織らが
関わり、公共交通の手段がない地域や高齢者の多い地区など、
地域に密着した形になっているのも特徴だな。
高齢者の割合が多い佐渡のような土地では、
貴重な交通手段となるはずなんだ。
効率よく経済的に移動できるというメリットがあるからな。
有紗
なるほどね。
公共交通についてはいろいろと問題点が指摘されているもんね。
ドライバー不足の問題もメディアによく取り上げられるしね。
霊夢
そうだな。
もともとはコロナ蔓延を境にして高齢化したドライバーの
多くが引退し、コロナが社会的に一段落を見せたら今度は
ドライバー不足が顕著になったのは知っているだろ。
さて観光客たちの需要にどう対応してよくのか、
というところから話が進んできたわけだな。
ライドシェアが解禁になった後の7月から9月にかけて、
佐渡の両津、相川、国仲、小木・羽茂などで導入されたぜ。
一般の人がドライバーとなり、運行は市からの依頼を受けた
タクシー事業者が携わる。
ちなみに報酬は運賃の6、7割ほどらしい。
導入状況について、渡辺竜五市長が定例会見で利用実績を
説明したぜ。
いわく、お盆以外の利用状況は低調し「旅行に行く前に、交通全体
の情報をいかに伝えられるかが大きな課題」
と報告されている。
有紗
そうね、
まずはこういうものがあるって、
知ってもらうことが大事よね。
霊夢
だな。
俺が思うには車を提供してサービスする側も、利用する側も、
どちらもメリットがあると思うんだな。
運転者は、空いているスキマ時間を自由に利用できるし、
使う側は、従来のタクシーと違ってもっと気楽に、便利に使う
ことができるはずなんだ。
タクシーに比べ値段も低めに設定されているしな。
スマホのアプリで近くにいるドライバーとマッチングできる。
もちろん、観光シーズンなども役に立つしな。
有紗
だよね。
ちなみに他の地域ではどうなっているのかしら。
霊夢
例えば東京都だと、タクシー不足で客待ちの解消が期待されて
いるが、今のところ普及が進んでいるとは言い難いのが現状だな。
運行時間帯が決められているし、台数の制限もあるためか、
一般の人にはまだまだ存在感が薄い。それに新しいシステムなので、
従来のタクシーと比べ安全面などで抵抗感を覚えている人が
まだまだ多くいる。
というわけで、まだまだ枠組みの改善など取り組むべき課題は多い。
有紗
そうよね。
でも始まったばかりだし、
何とか利用者にとって心地よいサービスになってくれると、
市民としては嬉しいはずなのよね。
霊夢
同感だな。
市と一般市民と利用者が一体となって、
今後どんどん改善されて浸透していくことを願うばかりだな。

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